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米音楽界最高の栄誉「グラミー・テクニカル賞」受賞
西野田機友会会員一同、心よりお祝い申し上げます。

25.3.10
昨年12月14日、昭和21年3月西野田工業学校高級科機械科卒業の梯(かけはし)様が、米音楽界最高の栄誉「グラミー賞」のテクニカル賞を受賞されました。
「Technical GRAMMY(R) Award」は、演奏データ通信の世界共通規格「MIDI」の制定に尽力したとして、音楽産業の発展に技術的な貢献をした個人や企業を表彰する賞で、過去にヤマハやソニーが受賞しているが、日本人個人では初とのことです。
今年、2月9日ロサンゼルスの授賞式は体調の都合で欠席、代理にご子息が出席されました。
ご子息が帰国後、ご本人のトロフィーを持った写真と受賞コメントをいただきましたのでここに掲載させていただきました。今回の栄誉ある受賞に対して、大先輩、梯様に西野田機友会会員一同、心よりお祝い申し上げます。益々のご活躍を期待させていただきます。
梯 先輩の受賞コメント
MIDI(Musical Instrument Digital Interface)が誕生から30年を経た今も世界中で多くの皆さんに使われていることを、私は、大変嬉しく感じております。また、今回、そのことに対して米国The Recording
Academyからグラミー技術賞(Technical GRAMMY Award)が私と当時シーケンシャルサーキット社の社長であったMr. Dave Smithのそれぞれに対して授与されたことを誇りに思います。
MIDIの将来はずっと続きます。今後もその時代その時代で新たに生まれる技術と共に一層発展していくでしょう。その一例が、2011年に制定されたMIDI Visual Controlです。電子楽器で映像を演奏するという楽しみ方は、これからもっと拡がっていくでしょう。
MIDIが、これからも、楽器、コンピュータ、コンテンツ、映像、照明をつなぐ架け橋になってくれることを、私は信じております。

  授賞トロフィー

25.2.11日経


プレスリリース/2012年12月14日/ローランド株式会社

ローランド創業者 梯 郁太郎が
「テクニカル・グラミー・アワード」を受賞

 梯 郁太郎氏は昭和21年3月西野田工業学校高級科機械科卒業
  資料提供・高級科機械科 昭和22年卒業 石村秀雄氏

 -音楽産業の発展において技術面で貢献、電子楽器の世界共通規格「MIDI」が高く評価
                       -ローランド株式会社 創業者 梯 郁太郎

ローランド株式会社は、創業者 梯 郁太郎(かけはし いくたろう)が、The Recording Academy(R)から「Technical GRAMMY(R) Award(テクニカル・グラミー・アワード)」を受賞したことを発表いたします。
「Technical GRAMMY(R) Award」は、音楽産業の発展において、レコーディング分野で優れた技術で貢献した個人や企業を表彰する賞です。今回、梯 郁太郎はMr. Dave Smith(元シーケンシャル・サーキット社 社長)と連名で受賞。この両氏は、メーカーを問わない電子楽器の世界共通規格として「MIDI(ミディ)」※の制定に尽力し、MIDI規格が、その後の音楽産業の発展に貢献したことが評価されました。
詳細は、The Recording Academy(R)の公式サイトをご覧ください。
http://www.grammy.org/recording-academy/

■梯 郁太郎の受賞コメント
1983年「MIDI」規格の発表より30年。非常に短く感じますが、この30年で、電子楽器が世界的に広く使われるようになりました。「MIDI」がお役に立てたのだと思うと、大変感慨深いです。各メーカーが協力し、電子楽器の発展という同じ目的で努力したことが、今回の表彰に結びつきました。
「MIDI」規格のシステムのコンセプトを作った当時の弊社技術部長 菊本 忠男氏をはじめとするエンジニア、関係者の皆さまとともに、この受賞を喜びたいと思います。
                        ローランド株式会社 創業者 梯 郁太郎

※MIDIについて
Musical Instrument Digital Interfaceの略。電子楽器の演奏情報を、メーカーを問わず、ほかの楽器やコンピューターなどとデジタル伝送できる、世界共通の規格。1983年、世界的な楽器トレードショー「ウィンターNAMM ショー」にて、初めて披露。ローランド製品とシーケンシャル・サーキット社の製品を「MIDI」でつなぎ、音出し実験を行った。 これが電子楽器の新しい幕開けとなった。
■梯 郁太郎 プロフィール
1930年大阪生まれ。1954年カケハシ無線(電器店)を開業。1960年に電子楽器製造会社のエース電子工業株式会社を、1968年に米国ハモンド社との合弁会社を設立。1972年両社を退社し、ローランドを設立。世界初を含む革新的な電子楽器を次々と発表。1991年には米国バークリー音楽大学から名誉音楽博士号を授与される。1994年に、ローランド芸術文化振興財団を設立して、理事長に就任。2000年電子楽器の技術革新による音楽界への多大な貢献により、アメリカHollywood’s RockWalkに手形と署名を残す。2002年世界各国の音楽/楽器専門誌で構成されるm.i.p.aの「Lifetime Achievement Award」を受賞。2005年には、電子楽器の開発で世界に貢献し、また中国国内の電子楽器の普及にも大きな影響を与えたその功績に対し、中国の中央音楽学院より名誉教授称号を授与される。音楽家以外の人物に同校の名誉教授号が授与されるのは初めてであり、日本人としては指揮者の小澤征爾氏に次いで二人目の授与となった。2008年には、音楽業界と音楽教育への貢献が称えられ、英国グラモーガン大学より名誉教授の称号を授与される。著書「ライフワークは音楽?電子楽器の開発にかけた夢?」(音楽之友社)は、アメリカ、ドイツ、台湾、中国でも出版されている。モットーは「シンプル&ストレート」。
※本ニュースリリースに記載されている社名、製品名などの固有名詞は、各社の登録商標または商標です。


静岡新聞 /2012/12/14
ローランド創業者に米グラミー賞(テクニカル賞)(2012/12/15 07:54)
 ローランドは14日、創業者の梯郁太郎(かけはし・いくたろう)元社長(82)=現特別顧問=が、演奏データ通信の世界共通規格「MIDI」の制定に尽力したとして、米音楽界最高の栄誉「グラミー賞」のテクニカル賞を受賞したと発表した。音楽産業の発展に技術的な貢献をした個人や企業を表彰する賞で、過去にヤマハやソニーが受賞しているが、日本人個人では初。
 MIDIは異なるメーカーの電子楽器同士やコンピューターとのデータ送受信を可能にした規格で、1983年に発表された。当時、ローランドの社長だった梯さんは、電子楽器の世界シェアの多くを占めている国内メーカーなどにMIDIへの対応を呼び掛け、同規格の世界標準化を推進した。現在では世界の電子楽器のほとんどがMIDIに対応し、演奏や音楽制作などの場面で使われている。通信カラオケでもMIDIが採用されている。
 梯さんは「MIDIの発表から30年。その間に電子楽器が世界的に広く使われるようになった。MIDIがそのお役に立てたと思うと、大変感慨深い。電子楽器の発展という共通の目的で各メーカーが協力、努力したことが表彰に結びついた」とコメントした。受賞は米電子楽器メーカー、シーケンシャル・サーキット(1987年にヤマハが買収)のデイブ・スミス元社長と連名。グラミー賞授賞式は2月9、10日ロサンゼルスで行われる